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新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜

第2章 入学式



苅野「てめぇのせいで金ヅル逃したじゃねぇかよ…どう落とし前つけてくれるんだ?あぁ?!」


聖輝「ひっひぃ?!」


新渡「お前、代わりに金出せ。」


聖輝「えっ?!」


苅野「さっさと出さねぇと殺すぞ?!」


聖輝「…っ…!!」


ついてない…


入学式早々絡まれるなんて…


いや、そもそも学校すら着いてないのに…


ガッ!!


新渡「もういい、お前をボコボコにして財布奪ってやるよ!」


聖輝「そっそんな…?!」


苅野「あのガキに目をつけられたのが災難だったな。」


新渡「死ね!!」


聖輝「…っ…!?」


僕の人生が終わった……


ガシッ


聖輝「……えっ…?」


新渡「なっ何だお前…?!」


苅野「おいおい!俺らの邪魔すんじゃねぇよ!」


ボコッ!!


苅野「ぐわっ?!」


新渡「なっ?!」


聖輝「えっ?!」


殴られた男はぴくりとも動かなかった。


新渡「てってめぇ…ぶっ殺す…!!」


ドカッゴキッ!!


新渡「ゔわぁー!!!」


聖輝「?!」


今…ヤバい音しなかった…?!


新渡「ぐっ……」


「あれ〜?もう終わり?なーんだ、つまんないの〜」


聖輝「あっ…あぁ…」


突然現れた男の人は2人を一瞬にして気絶させた。


「ん?」


聖輝「あっ…あっ…」


殺される…


男2人を一瞬でやってしまったんだから…僕もあの人達のように…


「……。」


最悪だ…やっぱり最初からここに来るんじゃなかった…


僕はここでボコボコにされて…死ぬんだ…


聖輝「…っ…!!」


涙が止まらない…だって…怖いんだもん…!!


「……。」


聖輝「!?」


殴られる…!!


スッ…


聖輝「…えっ…?」


「ごめんね、怖かったよね。もう大丈夫だからね。」


男の人は殴るどころか、僕の頬を挟むように両手を添えて、指で涙を拭き取ってくれた。


聖輝「…ひっく…ぐすっ…うわぁぁーん!!」


「大丈夫…大丈夫だからね…」


泣きじゃくる僕を男の人はぎゅっと強く抱きしめた。


そして、僕が泣きやむまでずっとそばにいてくれた。

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