新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第9章 小山さん
櫻井「ねぇ聖子ちゃん、さっき男からメモ貰ってなかった?」
聖輝「えっ?あっはい。あの、今度可愛い雑貨屋さんに連れて行ってくれることになったので、連絡先を」
櫻井「はっ?何それ?俺聞いてないけど?」
聖輝「えっ?」
櫻井「何勝手に俺の許可無しに他の男と連絡先交換してんの?」
聖輝「いやっこれは…倉吉様がくれたので…私は何も」
櫻井「ていうかさ、何で他の男とデートしようとしてんの?雑貨屋だったら俺が何処でも連れて行ってあげるよ?」
聖輝「えっでも…倉吉様が知ってるところなので…」
櫻井「何処の店?俺が連れて行ってあげるから、ね?」
聖輝「櫻井様……」
櫻井「俺…嫌なんだよ…聖子ちゃんが他の男と絡んでるの…」
櫻井「そりゃあ接客だからさ、しゃべるのは仕方ないと思うけどさ…俺以外の男とデートするのは我慢できないんだよね…」
櫻井「ごめん…俺すっげぇ嫉妬深くて干渉するけど…それくらい聖子ちゃんのことが好きなんだ…」
櫻井「だからお願い…デートはしないで…」
聖輝「櫻井様……」
櫻井「……。」
聖輝「…分かりました…他の男性とは…極力デートしないようにします…」
櫻井「聖子ちゃん…ありがとう…」
聖輝「あの…確か『フェアリー』っていう雑貨屋さんが駅の並びにあるらしいんですけど…」
櫻井「フェアリー…知らないなぁ…」
聖輝「何でもすごい可愛らしいお店で日用品も売ってるらしいんです。」
櫻井「へぇ…じゃあ今度の日曜日に行こうよ。」
聖輝「えっ?」
櫻井「デート。日曜日にしようよ。」
聖輝「えっ…デートですか…?」
櫻井「うん、聖子ちゃんが行きたいっていうお店があるなら連れて行ってあげたいし、ゆっくり聖子ちゃんとお話したいし…」
聖輝「デート……」
やばい…さすがにこれは誤魔化せない…!!