新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第20章 5syoku
松本「…涼野…雅紀の背中…押してやってくれないか?」
聖輝「えっ?」
松本「いい加減…自分を犠牲にするのはやめてほしくて…」
聖輝「……。」
松本「……。」
聖輝「…そうですね…狛犬さんには…幸せになってほしいので…」
松本「…悪いな…こんなこと頼めるのお前しかいねぇから…」
聖輝「いえ、僕にできることがあれば何でも言ってください。」
松本「……サンキュ。」
聖輝「……想いが…無事通じるといいですね……」
松本「あぁ……」
聖輝「…この星空に誓って……」
ぐらっ
聖輝「わわっ?!」
松本「おっおい!」
ガシッ!
聖輝「まっ松本さん……」
バルコニーの段を踏み外し、後ろにこけそうになった僕を、松本さんは僕の腕を引いて助けてくれた。
松本「ったく危ねぇなぁ…」
聖輝「すっすみません……」
松本「本当…お前って目離せねぇよな…」
聖輝「すっすみません…」
松本「……。」
聖輝「……。」
「「……。」」
聖輝「そっそろそろ部屋に戻りませんか?冷えてきたし…」
5月でも夜はちょっと冷える……
松本「涼野。」
聖輝「えっ?」
ギュッ
聖輝「?!」
松本「涼野……」
聖輝「まっ…松本さん…?」
松本「……。」
チュッ
聖輝「??!」
僕は松本さんにキスをされた。