新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第5章 カメレオン
聖輝「……。」
「…きくん…聖輝くん?」
聖輝「…えっ?あっはっはい!」
「どうしたの?今日はボーッとしちゃって…」
聖輝「いっいえ…すいません!」
鷹人「何だ何だ?恋煩いか?」
聖輝「えっ?!ちっ違うよ!!」
「本当か〜?さっきから上の空だけど。」
聖輝「いや…さっきスーパーで日用品買ってた時に…」
僕は叔父さん達にさっきの出来事について話した。
「はぁ〜…またさが高の奴ら悪いことしてたんだな…」
聖輝「うん…」
裕子「まぁ…怖いわね…」
鷹人「それにしても絡まれてたお爺さんを助けようとするなんて、偉いじゃないか!」
聖輝「だって、放って置けなくて…」
裕子「そうよね、お年寄りに暴力振るうなんて最低よ!」
鷹人「そうだ!同じ不良者として本当情けない…」
「でもよく無事だったね。」
聖輝「はい…運良く助けてくれた人がいて…」
裕子「まぁ〜…良かったわね…」
鷹人「あぁ!しかもさが高の奴だって?」
聖輝「うん、私服だったけど…ウチの生徒がって言ってたから…多分先輩だと思う…」
「へぇ〜…聖輝くん以外にもちゃんとした生徒がいるんだな。」
聖輝「その後にお爺さんと店長さんにお金を…」
鷹人「そのお金がこれか…」
裕子「すごい大金よね…」
「しかし、何でこんな大金持ち歩いてたんだろうな?」
聖輝「さぁ…お金持ちの人なんでしょうか…」
鷹人「金持ちだとしても、高校生が財布に20万も入れるか?」
裕子「もしかしたら、別の用事で使うつもりだったんじゃないかしら?」
「その可能性は高いな。だって、いくら自分が強いからっていつどこでカツアゲされるか分からないしな…」