新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第1章 出会い
鷹人「でもな、俺はそんな場所があってもいいと思っている。」
聖輝「えっ…?」
鷹人「世間から見ると不良は落ちこぼれだって言われてるが…全員がそうとは限らない。」
鷹人「俺の不良仲間の中には医者になった奴もいれば弁護士になった奴だっている。」
鷹人「ちなみに親父はああ見えて元警察官だからな。」
聖輝「えっ?!警察官?!」
鷹人「そう!しかも警察署長をやってたからな。」
聖輝「けっ警察署長…!?」
鷹人「びっくりだろ、元暴走族の総長が警察官になったなんて。」
聖輝「はい…とっても…」
鷹人「人って分からないだろ?不良だからってフリーターとか犯罪者になるとは限らない。」
鷹人「逆に学生時代エリートだったからといって社会人になってもエリートになれるかっていうとそうとは限らない。」
鷹人「だから不良=ダメとは一概には言えない。」
聖輝「……。」
鷹人「まぁ、何が言いたいのかっていうと…聖輝くんには悔いのない人生を歩んでほしいってことだ。」
鷹人「これから高校生になるって時に両親が亡くなって、何もやる気が起きなくて…このまま学校も通わずに路頭に迷う聖輝くんを見たくない…」
鷹人「それなら、少しの間だけでも!俺が紹介する高校に行って…高校生活を送ってほしい…」
聖輝「叔父さん……」
叔父さんが言ってる事も分かるけど…
でも…不良高なんて…僕にはとても……
鷹人「初めて聖輝くんと会った時、本当に優しい子なんだなって思った。」
聖輝「えっ…?」