
狼からの招待状
第5章 化石の街
……(ティムの奴、入隊したぜ)──久しぶりに会ったレラは、ぞんざいな口調。(首都防衛司令…だとさ)(じゃ─憲兵隊?)うなずいたレラ。(志願だって。大した馬鹿野郎だ、俺らの弟分)─黙ってしまったユノに、四角い封筒を投げ、(それと煙草はやめろってよ、ティムが…さ) 言い捨てると、病院の玄関ホールを出ていった…。
(思ったより…元気そうだな、チャンドラ─)
引退を口にするユノにも、(過保護なアイドルを、卒業か)…長い髪のあいだの、妖艶な貌は表情を変えなかった。
─封筒のなかに、カードがある。ポスト・カード。桟橋が砂浜から長く伸び、海の上にボートが浮いている。潮風に揺れる椰子。
裏返すと、テミンからの入隊まえの挨拶が、書かれてあった。
(─12歳で練習生になってから、休んだことがない。兵役は義務、…転役したら、ソロで独立する)素直なテミンの気持ちが、綴られている。
(ユノ兄さんは、チャンミン兄さんと二人で居て…)
日付は半月ほど前のもの─今ごろは、基礎訓練の毎日だろう。入隊前に整理した自室から出てきた写真を、同封したとも書かれていた。
(思ったより…元気そうだな、チャンドラ─)
引退を口にするユノにも、(過保護なアイドルを、卒業か)…長い髪のあいだの、妖艶な貌は表情を変えなかった。
─封筒のなかに、カードがある。ポスト・カード。桟橋が砂浜から長く伸び、海の上にボートが浮いている。潮風に揺れる椰子。
裏返すと、テミンからの入隊まえの挨拶が、書かれてあった。
(─12歳で練習生になってから、休んだことがない。兵役は義務、…転役したら、ソロで独立する)素直なテミンの気持ちが、綴られている。
(ユノ兄さんは、チャンミン兄さんと二人で居て…)
日付は半月ほど前のもの─今ごろは、基礎訓練の毎日だろう。入隊前に整理した自室から出てきた写真を、同封したとも書かれていた。
