
狼からの招待状
第5章 化石の街
近くの崖にも緑陰はなく、雲の端からの陽に岩肌が光る。
エンジンの重い音の響き。─振り返ると、濃い橙色のトレーラー・ハウスに似たトラックが、ゆっくりと停まろうとしていた。
「グレと…」ホットサンドを頬張りながら、話しを継ぐ。「スペインの小さな海の街で」コーンスープのカップから、温かな湯気…「─半月くらい過ごしたんです」後ろのトラックの窓から、パンを焼く匂い。
「そこでも、ここと似たような景色…思い出します」ユノはホットドッグを噛じり、「トラックの移動キッチンもあった?」「ありました、揚げた小魚とビールが美味かった」風にトラックの窓の日除けがひらひら、舞う。
「ユノ先輩」開いたドアから見える壁のメニュー表に、`チョコレート・ケーキ´とあるのを見つけ、「甘いデザート、どうですか」ポタージュを飲み干したユノが、笑顔になる。
「買ってきます」身軽に立ってスタンドの前にいく。赤ら顔の店員からケーキの包みを受け取ると、チップを渡す。店員がフライに微笑むと、笑顔を返した。
─ケーキは小ぶりで、濃厚な味わい。「もっと食べてください」注文した紅茶と、よく合う。
エンジンの重い音の響き。─振り返ると、濃い橙色のトレーラー・ハウスに似たトラックが、ゆっくりと停まろうとしていた。
「グレと…」ホットサンドを頬張りながら、話しを継ぐ。「スペインの小さな海の街で」コーンスープのカップから、温かな湯気…「─半月くらい過ごしたんです」後ろのトラックの窓から、パンを焼く匂い。
「そこでも、ここと似たような景色…思い出します」ユノはホットドッグを噛じり、「トラックの移動キッチンもあった?」「ありました、揚げた小魚とビールが美味かった」風にトラックの窓の日除けがひらひら、舞う。
「ユノ先輩」開いたドアから見える壁のメニュー表に、`チョコレート・ケーキ´とあるのを見つけ、「甘いデザート、どうですか」ポタージュを飲み干したユノが、笑顔になる。
「買ってきます」身軽に立ってスタンドの前にいく。赤ら顔の店員からケーキの包みを受け取ると、チップを渡す。店員がフライに微笑むと、笑顔を返した。
─ケーキは小ぶりで、濃厚な味わい。「もっと食べてください」注文した紅茶と、よく合う。
