
狼からの招待状
第7章 ブルー・クリスマス
「久しぶり。グレ─ま…入って」
ぎこちない口調。
両手で小さな顔をそっと包み、「驚いた?」─唇のはしが切れていた。
「どうしたんです」
ベッドにユノは座る。 「顔が、痣に…」
手首と手の甲にも、変色しかかった痣。
「チャンミンが、暴れたんだ」照れくさそうに笑うユノ……………………………………… ──頬を押さえ、ユノが特別室の隅のキャビネットに背中をぶつける。ユノの口の端から、血が出た。
「カレンダー、…何で? なんでカレンダー撮らないの!」「グリーティンは…」ソファの前の低いテーブルを、蹴飛ばす。ガラスの表面に罅─
「グリーティンは、別のかたちで」「ユノさま!」キム侍従が、駆け寄る。
「カレンダーは! 挨拶! ファンに─」特別病室のドアを蹴り上げ、反動で開いた部屋のなかに入るチャンミン…。
─────────
「どうですか、体調は…」
翌日の昼過ぎ。グレが再び、ユノの滞在中のホテルの部屋を訪れる。
「昨夜は有り難う」小型のポットで、お茶を淹れようとすると、「僕、お見舞いにドーナツ買って来たんです」蓋つきの紙コップをベッド脇のテーブルに置く。
ぎこちない口調。
両手で小さな顔をそっと包み、「驚いた?」─唇のはしが切れていた。
「どうしたんです」
ベッドにユノは座る。 「顔が、痣に…」
手首と手の甲にも、変色しかかった痣。
「チャンミンが、暴れたんだ」照れくさそうに笑うユノ……………………………………… ──頬を押さえ、ユノが特別室の隅のキャビネットに背中をぶつける。ユノの口の端から、血が出た。
「カレンダー、…何で? なんでカレンダー撮らないの!」「グリーティンは…」ソファの前の低いテーブルを、蹴飛ばす。ガラスの表面に罅─
「グリーティンは、別のかたちで」「ユノさま!」キム侍従が、駆け寄る。
「カレンダーは! 挨拶! ファンに─」特別病室のドアを蹴り上げ、反動で開いた部屋のなかに入るチャンミン…。
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「どうですか、体調は…」
翌日の昼過ぎ。グレが再び、ユノの滞在中のホテルの部屋を訪れる。
「昨夜は有り難う」小型のポットで、お茶を淹れようとすると、「僕、お見舞いにドーナツ買って来たんです」蓋つきの紙コップをベッド脇のテーブルに置く。
