
狼からの招待状
第2章 霧魔
「ジンライム。さっそく、頼むよ」「チーフ・バーテンダー。ご注文です」笑って云うグレも、カウンターに入り、フライと並んだ。
氷を細かく砕き始めるグレは、頭の上で黒い髪を纏めているせいか、脇でジンの瓶を手にするフライより背が高くみえる。
「ユノ先輩。こちらへどうぞ」ジンライムの置かれたカウンター、グレがフライパンに火を入れた。
「この前、お見えのとき。お持たせするザワークラフト、頂いてしまいました」「埋め合わせに、旨いの作れ」ビールと炭酸水のボトルを、大型冷蔵庫に入れながらフライが云うと、「たくさん作るので、味は…ご容赦ください」生真面目な顔で応じるグレ─白いシャツに生成りのエプロン姿…、エプロンは厚手で、ポケットの大きい作業用のものらしい。
鮮やかな手つきで、フランクフルト・ソーセージを数本焙り、調味料を振り掛ける。「ビールは何にします」細めのグラスを並べながら、訊くフライにギネスを注文した。
ジンの辛さとライムの甘さが、溶け合うカクテル…「熱いうちが、旨いんですよ」白い丸皿の上で、湯気とじゅうじゅう いうザワークラフト。
氷を細かく砕き始めるグレは、頭の上で黒い髪を纏めているせいか、脇でジンの瓶を手にするフライより背が高くみえる。
「ユノ先輩。こちらへどうぞ」ジンライムの置かれたカウンター、グレがフライパンに火を入れた。
「この前、お見えのとき。お持たせするザワークラフト、頂いてしまいました」「埋め合わせに、旨いの作れ」ビールと炭酸水のボトルを、大型冷蔵庫に入れながらフライが云うと、「たくさん作るので、味は…ご容赦ください」生真面目な顔で応じるグレ─白いシャツに生成りのエプロン姿…、エプロンは厚手で、ポケットの大きい作業用のものらしい。
鮮やかな手つきで、フランクフルト・ソーセージを数本焙り、調味料を振り掛ける。「ビールは何にします」細めのグラスを並べながら、訊くフライにギネスを注文した。
ジンの辛さとライムの甘さが、溶け合うカクテル…「熱いうちが、旨いんですよ」白い丸皿の上で、湯気とじゅうじゅう いうザワークラフト。
