放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)
第10章 間違いと後悔
理事長室で理事長に突き付けられた一枚の写真は、動画を切り取ったのを気づかれないようにアプリで修正された画像だってすぐに分かった。
血の気が引いていく。
『これ……なに? なんで……』
『三年の青井くんが持ってきた。おおもとの画像は削除してもらってるから安心しなさい』
『画像って……これ動画切り取って……』
青井って、青井先輩のことだよな。
色葉との情事の途中で、白々しく口笛吹きながら登場してきて……それまで全部見てたのか。
早くあいつを見つけて動画を消さないと。
焦っていく俺の両肩をしわしわの手が力強く掴んだ。
『これは澄、お前だな?』
じーちゃんの問いに嘘をつけるわけもなく、素直にうなずく。
肩から手を離したじーちゃんは深くため息をつきながら、椅子に腰を下ろした。
『まったく。相手は彼女か?』
『……いや、――』
彼女なんかじゃない。
色葉は、純粋でなんにもわかってなくて、俺にいいようにほだされて、流されてこういうことをしているだけの、俺の……。
『――……好きな子』
ぽろりと答えた呟きに自分自身が一番驚いた。
だって、
性欲を発散する相手でも、
お気に入りでもなく、
”好きな子“という言葉があまりにしっくりきてしまっていたから。
血の気が引いていく。
『これ……なに? なんで……』
『三年の青井くんが持ってきた。おおもとの画像は削除してもらってるから安心しなさい』
『画像って……これ動画切り取って……』
青井って、青井先輩のことだよな。
色葉との情事の途中で、白々しく口笛吹きながら登場してきて……それまで全部見てたのか。
早くあいつを見つけて動画を消さないと。
焦っていく俺の両肩をしわしわの手が力強く掴んだ。
『これは澄、お前だな?』
じーちゃんの問いに嘘をつけるわけもなく、素直にうなずく。
肩から手を離したじーちゃんは深くため息をつきながら、椅子に腰を下ろした。
『まったく。相手は彼女か?』
『……いや、――』
彼女なんかじゃない。
色葉は、純粋でなんにもわかってなくて、俺にいいようにほだされて、流されてこういうことをしているだけの、俺の……。
『――……好きな子』
ぽろりと答えた呟きに自分自身が一番驚いた。
だって、
性欲を発散する相手でも、
お気に入りでもなく、
”好きな子“という言葉があまりにしっくりきてしまっていたから。