放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)
第11章 放課後の約束
「……まじかぁ……」
学校から一番近いミナの家に寄って、澄くんとのこと、青井先輩とのこと、あたしはサラとミナに全部話した。
「早く言えばよかったのに! 一人で悩むなんて! ばか……」
サラは涙ぐんで、
「色葉ぁ~……」
ミナは泣きながらぎゅっと抱きしめてくれた。
こんなに優しいふたりが、あたしを軽蔑するわけなかった。
……ホントに、早く言えばよかったな。
ふたりのアドバイスを聞いていたら、こんな結末にはならなかったのかもしれないのに。
「でも姫芽先輩には彼氏がいるらしいんだよね。だから、まだチャンスはあると思うよ」
「ううん……付き合いとか思ってないの。そういうことシたいとかも思ってなくて……。ただ、関わりたいんだけど……怖い」
あの日さよならをして以来、いつもの無表情の澄くんを見ると嫌われた自分を確認するみたいで、耐えがたいほど怖いの。
「んー……じゃあ、今度の夏祭りに東っちと行くんだけど、小笠原くんも呼んでいくってのはどう? サラは彼氏連れてきてさぁ~」
「うわぁごめん! 私はその日外せない予定があって……。ミナと東くんが結託してやれる? 色葉と澄くんがしゃべれるように!」
「もちろん! 全力でやるよ! ね、色葉。賭けてみようよ」
「え……」
「浴衣着て、思いっきり可愛くして! 恋はね、勝っても負けても前に進むしかないんだよ!」
……勝っても、負けても、前に。
「……うん。頑張る」
そう言って気づいた。
あたしはこの恋にたいして、まだ一度も頑張っていなかったこと。
学校から一番近いミナの家に寄って、澄くんとのこと、青井先輩とのこと、あたしはサラとミナに全部話した。
「早く言えばよかったのに! 一人で悩むなんて! ばか……」
サラは涙ぐんで、
「色葉ぁ~……」
ミナは泣きながらぎゅっと抱きしめてくれた。
こんなに優しいふたりが、あたしを軽蔑するわけなかった。
……ホントに、早く言えばよかったな。
ふたりのアドバイスを聞いていたら、こんな結末にはならなかったのかもしれないのに。
「でも姫芽先輩には彼氏がいるらしいんだよね。だから、まだチャンスはあると思うよ」
「ううん……付き合いとか思ってないの。そういうことシたいとかも思ってなくて……。ただ、関わりたいんだけど……怖い」
あの日さよならをして以来、いつもの無表情の澄くんを見ると嫌われた自分を確認するみたいで、耐えがたいほど怖いの。
「んー……じゃあ、今度の夏祭りに東っちと行くんだけど、小笠原くんも呼んでいくってのはどう? サラは彼氏連れてきてさぁ~」
「うわぁごめん! 私はその日外せない予定があって……。ミナと東くんが結託してやれる? 色葉と澄くんがしゃべれるように!」
「もちろん! 全力でやるよ! ね、色葉。賭けてみようよ」
「え……」
「浴衣着て、思いっきり可愛くして! 恋はね、勝っても負けても前に進むしかないんだよ!」
……勝っても、負けても、前に。
「……うん。頑張る」
そう言って気づいた。
あたしはこの恋にたいして、まだ一度も頑張っていなかったこと。