
放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)
第12章 夏祭りと毒林檎
「姫路さんが選んで」
「えと……じゃあ」
真っ先に青く染まる林檎あめを引っ込ぬいた。
「……青?」
「だめだった?」
「いや、いいけど」
列から抜けて、会場の端っこでチョコバナナを食べるミナと東くんのところへ行こうとしたら。
「待って」
手を引かれて、離れたところに連れていかれた。
「ミナたちと一緒にいないの?」
「林檎あめ、二人で食べるの見られんじゃん」
「あ……はずかしい?」
「いや普通にはずかしいっしょ。こういうのはナイショにね」
ナイショ、そんな言葉にドキドキする。
一方澄くんはたいして表情を変えず、青の林檎あめにかぶさったビニールを外している。
「すげー色。毒林檎って感じ」
「毒林檎?」
「赤いリンゴに透明な青のあめかけたらどすぐろいというか。すごいの選んだね」
「あ、確かに。ごめん……! さっき澄くん、青が好きって言ってたから」
「それで選んだの?」
「……あ、うん……」
「っ、ふ、ばかだねぇ?」
くすくすと笑う澄くんの横顔をぼうっと眺めてしまう。
今日はいっぱい笑ってる。
だからあたしもつられて、笑う。
「ふふ、でも毒林檎でもおいしいと思う」
「だな。じゃあたべよっか」
「えと……じゃあ」
真っ先に青く染まる林檎あめを引っ込ぬいた。
「……青?」
「だめだった?」
「いや、いいけど」
列から抜けて、会場の端っこでチョコバナナを食べるミナと東くんのところへ行こうとしたら。
「待って」
手を引かれて、離れたところに連れていかれた。
「ミナたちと一緒にいないの?」
「林檎あめ、二人で食べるの見られんじゃん」
「あ……はずかしい?」
「いや普通にはずかしいっしょ。こういうのはナイショにね」
ナイショ、そんな言葉にドキドキする。
一方澄くんはたいして表情を変えず、青の林檎あめにかぶさったビニールを外している。
「すげー色。毒林檎って感じ」
「毒林檎?」
「赤いリンゴに透明な青のあめかけたらどすぐろいというか。すごいの選んだね」
「あ、確かに。ごめん……! さっき澄くん、青が好きって言ってたから」
「それで選んだの?」
「……あ、うん……」
「っ、ふ、ばかだねぇ?」
くすくすと笑う澄くんの横顔をぼうっと眺めてしまう。
今日はいっぱい笑ってる。
だからあたしもつられて、笑う。
「ふふ、でも毒林檎でもおいしいと思う」
「だな。じゃあたべよっか」
