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放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)

第13章 夏祭りと告白

……っ、なにいってるのあたし……!


澄くんこんなに困ってるじゃん……。


「やっぱり、大丈夫……!」


慌てて遠慮の言葉をつづけたのに。


「泡……。泡風呂にする。そしたら体見えないから」



そう言って入浴剤を入れてボタンを押した澄くん。



ごぼごぼと大きな音がたって、みるみるうちに細かな白い泡が水面を覆い尽くしていく。



「先入って。見ないから」


背を向ける澄くん。あたしはそっと、浴衣を脱ぎ始めた。



……そして、


あたしの我儘でいま、泡に体を隠されながら二人で湯舟に入っている。


心臓がおかしくなりそう……。


目のやり場に困る、そんな感じで目を動かして、ためいきをつく澄くんが、色っぽくて。



胸が見えないように、少し前かがみになってお湯につかる。


「澄くん……向かい合うと……はずかしいね」


「……うん」


「隣いってもいい?」


「え……いい、けど」



ほんとに、そっちの方が恥ずかしくないと思っていたの……。


あたしは澄くんの隣にゆっくりと移動した。



そして後悔。
……お隣の方が恥ずかしかったかもしれない。

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