
放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)
第14章 夏祭りと朝焼け
そんな適当な恋愛を終えた日、俺は手品部の姫芽先輩にとって、たったひとりの部員であり相方の男子に殴られた。
「……姫芽のこと好きでもないのに付き合ってたのかよ?」
俺に詰め寄るその男子……手品部所属の姫芽先輩と同じ年の二個上の
ーー俺の兄が、ふだんの穏やかな印象からかけ離れた形相で掴みかかる。
下唇を悔しそうにかみしめて「澄、お前最低だよ」という目に涙が浮かんでいく。
それを見てやっと気がついた。
――兄貴は姫芽先輩のことが好きだったってこと。
なのに気づかず、姫芽先輩からの告白を難なく受け取って、簡単に手放した。
兄は翌日謝ってきて、それ以上俺を責めたりしなかった。
でもあの日から、兄への罪悪感がつのって夜眠れなくなったんだ。
【もう俺は誰ともぜったいに付き合わない。】
そう誓った。
「……姫芽のこと好きでもないのに付き合ってたのかよ?」
俺に詰め寄るその男子……手品部所属の姫芽先輩と同じ年の二個上の
ーー俺の兄が、ふだんの穏やかな印象からかけ離れた形相で掴みかかる。
下唇を悔しそうにかみしめて「澄、お前最低だよ」という目に涙が浮かんでいく。
それを見てやっと気がついた。
――兄貴は姫芽先輩のことが好きだったってこと。
なのに気づかず、姫芽先輩からの告白を難なく受け取って、簡単に手放した。
兄は翌日謝ってきて、それ以上俺を責めたりしなかった。
でもあの日から、兄への罪悪感がつのって夜眠れなくなったんだ。
【もう俺は誰ともぜったいに付き合わない。】
そう誓った。
