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放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)

第14章 夏祭りと朝焼け

「は?」

「だってあたし……青井先輩に……されたから、ほんとはぎゅってされるのも気持ち悪い……?」


そう言って手を離す色葉。


「ありえない」


それだけは絶対に否定したくて俺から離れる腕をぎゅっと掴んだ。


「色葉を気持ち悪いなんて思うわけない。アレとの出来事は、あの日俺が消しただろ」


消えない傷にそんな軽々しい言葉をかけてしまう俺に、色葉は


「ありがとう……」


ほっとしたように声を漏らした。



なんでそうなの。馬鹿。


「……嫌じゃなかったら、こっち向いて。澄くん」



だから……嫌なわけないんだって。



「……。俺が我慢できなくなったらどうすんの」


「我慢……しなくて、いいんじゃないのかな……」


……だから、何言ってんだよ。


「はぁー……」



俺の中の天使と悪魔の葛藤が、外部の小悪魔の援助によってぐっと悪魔に偏る。



「……言ったね?」



向き合うどころか覆いかぶさる俺を色葉の瞳が見つめる。


「……う、ん」



火照っていく頬が、色っぽい唇が繰り返す呼吸が。



……あっという間に、俺の理性を崩壊させた。


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