放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)
第15章 本当の好き
「へぇ……じゃあ、ミナも俺がした最低なこと全部知ってたんだ。だったらなんで祭りに誘ったの? 色葉の友達なら俺を罵倒しないの?」
「そんなの罵倒したいに決まってるでしょ! どうして色葉を振るの? 何度も体重ねて……中途半端なことして」
詰め寄るサラを静かに見つめる薄茶色の瞳は。
「だって色葉は俺を好きじゃないでしょ」
凍り付くような言葉を吐き捨てた。
胸の真ん中を鋭い凶器で貫かれた気分だ。
……なんでそんなこというの?
あたしの気持ちはちゃんと伝えたのに……どうして?
「はぁ? 色葉に好きって言われたんでしょ?」
「言われたけど。女ってヤった相手に情が移るんだよ。色葉はそんなのも気づいてないだろ」
なにそれ……?
あたしの気持ちが、偽物なの?
これが……情なの?
「情って……でも色葉は、本気だと思うよ。あの色葉が誰かに告白するなんて私だって信じられないんだよ。小笠原くん、お願いだから色葉の気持ちを無碍にしないで」
サラの真剣な声に、のどの奥が熱くなる。
目に涙がにじんでいく。
……あたし、ちゃんと好きだよ。
ぜったいホンモノの恋だよ。
でもどうやって証明すればいいの?
間違った始まりからで恋をしたら、間違った結末にしかならないの?
セックスから始まる恋はこの世にないの?
……ねぇ澄くん。