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あたし、“触って”だなんて頷いてなんかないのに。


小笠原くんの指先は下着の上をツーっと伝う。


「……っぁ……んっ」


「……はは。すごい濡れてんね」



あまりの羞恥にかぁっと頬が熱くなる。


だって布越しにさわられているだけで、ぬるぬるとした感触がわかるんだもん……。


こんなに濡れた経験がない。


そんなあたしを焦らすように布の上を這う指先。


いつのまにか腰を浮かせて、小笠原くんの肩にしがみついていた。



「……はぁ……っ、もっ、と触って……」



吐息に混ざった懇願はどうしようもなく淫乱だったと思う。



でも小笠原くんは、こんな淫らなあたしを笑うこともせず。



「えろ……」



ため息をこぼすようにそう言った。



熱っぽい瞳があたしを静かに見つめる。



色気に満ちた目が思惑ありげにほんの少し細まった時。



下着の隙間から割れ目に指が入り込んだ。


「あぁん……っ！」


突きあがるような快感が一気に全身を貫く。



感じたことのない感覚に、涙腺がゆるんで。



「……じゅうぶん濡れてるけど、ちゃんとほぐすね」



にやり、口元に浮かぶ笑みとともに下着が引っか抜かれて。



――くちゅ、くちゅ。



卑猥な音をたてて、長い指がゆっくりと出し入れされはじめた。