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放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)

第2章 関係のハジマリ

ミナが東君と、どういういきさつでどんな風にその……エッチしたんだろう。


そんなことを考えていつの間にか、ミナと東くんを視線が行き来する。


見ているうちに、色んな事考えちゃって……。


授業は全然頭に入らなかった。



あたしは、正直男子が苦手。


小さいころ散々いじめられたせいなのかもしれない。


だから男子とまともに話せたことはないし、彼氏なんてできるわけがないの。


つまりエッチなんて全然身近な話じゃない。


「はぁ……」


ためいきまじりに見上げた先で、東くんはいつもと何ら変わらず楽しそうに男子と笑っている。


昨日ミナとしたのに、全然変わらないんだ。


そんなものなんだって思いながら、東くんにあれだけ明るい笑顔を振りまかれて、笑顔をひとつも見せない会話の相手に目を落とす。




――小笠原 澄(おがさわら すみ)くん。



小笠原くんは、東くんの友達。
学校は1日の半分を寝て過ごしているような男子。


無気力系王子と呼ばれているらしい。


たしかに王子と言われるほどのことだけはある。


遠くから見ても人とは違うオーラに、いつの間にかこうやって目を奪われているんだから。


学校一のイケメンっていうとおり、整った顔立ちしてる。


だけど。


やっぱり気になってしまうのは、向かい合っている東くん。



東くん……ミナと、したんだよね。これは何百回目の心の声。


「はぁ……」


どんなふうに、どうやって、ふたりは……。


ああもう、だめ。


正直、興味が止まらない。



でもこんなことを考えているなんて、誰にも、口が裂けても言えない。


ミナにもサラにも、ぜったいに秘密。



吐き出し口がなくて、悶々と過ごしているのかも……。


……帰ろ。


そう思って、席を立った時だった。


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