放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)
第2章 関係のハジマリ
あたしは彼から目をそらして、首を横に振る。
何度も。「絶対に違う」って伝えたの。
すると、
――ガシ。
首を振る頭を大きな手に掴まれた。
目の前にはわずかに片側の口角を上げる小笠原くん。
初めて見た意地悪な表情にドキンと心臓がはねてあがる。
「……友達のセックスに興味があんの?それとも、単純にセックスに興味があんの?」
そんなことを、聞かれるなんて……。
「友達のに興味があるんじゃ……ない」
「じゃあセックスに興味あるんだね」
「……それは……」
「そうでしょ?」
「……は、はい……」
顔がぶつかりそうな至近距離で、こんなきれいな顔を目前にして、こんなに頭の中真っ白にされて。
……あたしはどう嘘をつけばよかったんだろう。
「姫路さんもしてみたいの?」
正直にいうしかないほど、逃げられない瞳に追いかけられた。
「……うん」
これが、あたしたちのはじまりだった。