
キツネ様の日記帳~鬼畜変態野郎と〇〇プレイ~
第2章 鬼畜変態野郎と首輪
「そっ、そうなの。ご主人様に凌辱されまくってたの。怖かった。もう二度と会いたくない。でも鬼畜……えっと、あー……、この人が助けてくれて!」
「カワイソウだろ」
「こ、こんなかわいい子に凌辱!?なんと羨まし……最低なヤツだ!同じ男として絶対に許せない!!」
お兄さんの知り合いである鬼畜変態野郎が一番最低なんだけど。キツネだからって尊厳をぶっ壊して、首輪をつけて飼い慣らそうとしてるよ。どうにかしてやりなよ。知り合いでしょ?って言いたいのをグッと堪えて、ウソを信じたお兄さんに向けて手を差し出した。
「よろしくお願いします」
「……手!?……えっ、いいの!?いいんだよね!?うっしゃー!!」
私の手に何があるんだって言いたくなるくらい反応が大げさな人だ。でもキツネ様の手に触れることが出来るんだもの、その反応が正解なのだ。
「よっ、よろしく」
お兄さんはズボンで手を拭いて、私の手に触れてきた。でも握手をする前に、鬼畜変態野郎が「待て」と言いながら、わざわざ私とお兄さんの間に入ってきた。
「なっ、何だよ!握手くらいで!」
「何やら元主人のせいで結果的に男にトラウマを持っちまっている。今日は調子が良さそうだが、ある程度慣れるまで男に触らせない方がいいと思ってな」
「おまえはいいのか!?」
「俺は別だろ。コイツは天涯孤独で、俺が衣食住の面倒をみることになった。つまり俺がご主人様だろ。ほら、キツネに似てるんだぜ。懐かれて参ったぜ。……そうだろ?」
「えっ!?う、うん!そうなの、この人が新しいご主人様なの!」
「うーん」
「なんだよ」
「おまえの長ったらしい言い訳と棒読みがうさんくさいというか……まぁ、……別にいいけど。まっ、うまいことガンバレよ」
お兄さんの読み当たってるって笑ってやりたい気持ちをにっこり笑顔に代えて、お兄さんと別れた。
