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キツネ様の日記帳~鬼畜変態野郎と〇〇プレイ~

第2章 鬼畜変態野郎と首輪


首輪が食い込んで不愉快だ。このリードに従うのも、コイツに従うのも、ぜんぶ不愉快だ!!

「おまえなんて大嫌い!誰がおまえなんかに従うか!おまえの仲間になる気なんてないの!おまえは私の敵だーーっ!!」

リードを引っ張られた方と反対の方に引っ張って逃げようとするけど、リードを持ってる手を離してくれない。

もう心底腹が立って、その手にガブッとかみついて、ギリッと歯を立てる。血が出てるのに、歯が食い込んでるのに!それでも手を離してくれない!

「状況が読めてないらしいな。説明しねーと分かんねーとは、……やっぱりおまえはアホのキツネだな」
「うっさい!!離して!!」
「やかましい!!」
「ひええっ!!?」

鬼畜変態野郎の怒鳴り声にマジでビビった私は、頭を抱えてその場にうずくまった。

「いいか、よく聞け。テメーはたった今、本心をしゃべりやがった。敵だとな。そう断言した時点で、敵となった。だから今、敵である俺に殺されてもおかしくないんだぜ」

まったくもってその通り。信頼関係を早く築いて勇者討伐する作戦なのに、自ら墓穴を掘ってしまった。仲間として認めてもらえたのに、このままじゃ全てがパーだ。どうしよう。どうしよう。

「だが、そうだな、ウソつきキツネに選択肢を与えてやる」
「せん、たくし?」
「殺されてーのなら、どうぞ自由に。止めはしねーよ。俺が一瞬で終わらせてやる、今、ここで」

そう言うと鬼畜変態野郎が首輪を外してきた。その意図が分からずに、でも怖くてうずくまったままでいると、ポンと頭に何かを置いてきた。

「ほらよ、【たまたま残ってたもう一本のスペア】で外してやった首輪だぜ。このあとの未来をどうするのか、自分の意思で決めな。もちろん、もう一度俺に飼われたいなら飼ってやる。しかしその場合、責任を自覚するためにも、キチンと言葉にしろ」

鬼畜変態野郎のお情けのせいで奥歯がガタガタ鳴る。恐怖じゃなく、悔しさと怒りでガタガタだ。ケツの穴に指を突っ込んで奥歯ガタガタ言わせたろか!?って言ってやりたいほど、屈辱的だ。

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