キツネ様の日記帳~鬼畜変態野郎と〇〇プレイ~
第3章 鬼畜変態野郎と野外でお漏らしプレイ
この建物以上の高い建物はないけど、ここにトイレはない。景色を見に来たって流れを信じたいけども、鬼畜変態野郎はポケットからリードを取り出して、「オスワリ」と言ってきた。
マジモンだぜ、こいつァ。
「ほら、オスワリ」
ここで座ったら間違いなくここがトイレになってしまう。違う、トイレはここじゃない。こんな場所がトイレだなんて私は認めない!
ブンブンと首を横に振ると、「はああ」とわざとらしいため息をはいて、頭をグリグリとなでてきた。
「夢中にさせるんじゃあねーのか」
「でも!ここ!」
「別にどこでもいいだろ」
ダルそうに言った鬼畜変態野郎の言葉で、トイレの価値観のズレを発見した。
そもそも男性のトイレ自体が同性に見られて当然みたいなものだ。壁もなく、便器が剥き出し状態。でも女性は違う。それぞれ個室。便器が剥き出しなんて論外。あり得ない。
それに男性はいよいよになれば平気で外でしたりする。今日だって移動の途中でオッサンが路地裏でやってた。マジで最低。あり得ない。不潔。
つまり、これ程までに、男女の間で、トイレの考え方がズレているってことだ。
「早くオスワリをしろ。次でラストだぜ」
どうしよう。やるって言った手前、やっぱり止めたってなると、新密度が一気に下がるかも。やはり切実に、ここはトイレじゃないって事を訴えるしかなさそうだ。
「どこでも出来ないよ」
「あ?何言ってんだ?」
「ここはトイレじゃないの!ここでおしっこするのは無理なの!」
シーンとした空気が流れた。トイレの考え方が違うんだもの、理解するまでに時間はかかると思う。でも、今の言葉で伝わればいいんだけど。
黙り込んでる鬼畜変態野郎をチラッと見ると、楽しそうに笑っていた。私は全てを諦めた。もうダメだ、詰んだ、たった今ここがトイレになった。
昨日からの付き合いだけど、やれと言ったらやるまでしつこく待つ性格ってのは知ってる。つまり、こーいうことだ。
「ここでやれ」
たった今、ここがトイレと化した。