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キツネ様の日記帳~鬼畜変態野郎と〇〇プレイ~

第5章 鬼畜変態野郎と縛りプレイ


最新式のトイレ、床もキレイ、特有の匂いもなし、手を洗うところもキレイだし、何よりもコットンや綿棒、使い捨て歯ブラシとマウスウォッシュ、ドライヤーまで置いてある。

古くさいレストランのくせに、女心をよく理解しているお店だ。店主のオジサン、嫌な雰囲気とか言ってごめんなさい。ここまでトイレがキレイなんだもの、店主のオジサンの心の現れ。とても美しい心の持ち主だったのね。


「フンフフフフンフフフフン」


さっきまでの不機嫌もぶっ飛ぶキレイなトイレに、ニコニコ笑顔で用を済ませて、手洗い場で手を洗おうと服のそでをめくった。


「……あっ、……これって」


手首に赤い痕が残ってるのが見えた。拘束された時の痕だ。まさかと思って、目の前の鏡で首筋を確認した。くっきりと歯形がついていた。

その痕を見ただけで、あの時の痛みを思い出してドクンと疼いた。初めてイッた。真っ白になってドロドロでフワフワで、またほしいって思うほど気持ち良くて。次はどんな事をするんだろう。期待してしまう。


「ダメダメ!ハマッちゃダメ!そーいう感情は絶対にダメ!」


私はドMってことが暴露されたけど、それは性癖の話だ。勇者討伐のための作戦なんだ。何としても勇者を倒す、これが揺るぎない使命だ。

それに揚げ足をとった鬼畜変態野郎を許すことは出来ない。ベッドでグサリのために頑張ってきたのに、無効にするなんてあんまりだ。


「でも、……次のプレイを頑張れば、……次のプレイ、……また、次も……気持ち良いことをされたら……」

「されたら?」

「……はまっちゃああああ!!?」


居るはずのない鬼畜変態野郎の声が聞こえた。心臓が止まるかと思った。


「なっ!なっ、ななな!」


驚く私をよそに、鬼畜変態野郎はトイレ内をキョロキョロと見回してる。その様子が変態の不審者みたいで、とても冷静になれた。

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