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キツネ様の日記帳~鬼畜変態野郎と〇〇プレイ~

第6章 キツネ様の話し合い


「そっ、そこまでだぜ!」

「キャウ!」


男の人が私に手錠を付けてきた。そしてへし折られた剣を手に持ち、その刃を喉仏に押し当ててきた。これは鬼畜変態野郎を捕まえるための演技である。


「へっへし折られても、こいつの喉を斬るくらいわけないぜ!」

「痛いっ!」

「死ねよ、このくそ魔族!おまえらのせいでこっちは大変なんだよ!おまえらがいるから、おまえらのせいで!」

「おい、そいつに何をしてやがる。俺は仲良く話し合えと言ったんだぜ」


鬼畜変態野郎がようやく新聞から顔を上げた。その顔はまさしく鬼で、思わず目をそらしてしまった。


「なっ、なんだよ!俺がこいつに何しても興味がないんだろ!?」

「まぁ、それもそう……だな」

「じゃ、じゃあ引っ込んでろよ!おまえには関係ねえ!」

「まぁ、確かに……関係ない」

「ちょっと何で押し負けてんのよ!?目の前で女の子が殺されかけてんのよ!助けなさいよ!」

「まぁ、それも……そうなんだが、……実に参った。おまえらの話の意図が見えねえ。新聞じゃなく状況を読むんだったぜ」

「読むとか関係ないの!助けろってお願いしてるの!何でもしてあげるから早く助けて!!」

「まぁ、……だな」


何を渋る必要があるのかこっちも全然分からないけど、ようやく鬼畜変態野郎が動き出した。


「おおっと、それ以上近づくなよ!こいつの喉を斬っちまうぜ!」


多少の犠牲は必要だけど、ピリッと喉に痛みが走った。生暖かい何かが垂れてるのが嫌でも分かる。でも、差し引いても、今が大チャンスだ。


「そいつは離してやれ。死んだら元も子もないんだぜ」

「じゃあおまえが代わりに人質になれ!」

「……わかった。いいだろう。俺が人質になる」

「ほっ、ほらよ!手錠だ!」

「これを付けりゃ解放するんだな」


すんなりと手錠を付けたおかげで、鬼畜変態野郎を捕まえることが出来た。


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