テキストサイズ

星の君と氷の私

第11章 11

心が教えてくれた

文化祭の準備をしている時に

心はもちろん翔くんと一緒に見るみたいで

あ、いた…!

心…笑ってる…

凄い幸せそう…

それに比べて私、何してるんだろう…

好きな人がキスをしてくれなかっただけでこんなに落ち込んで考えて

挙句の果てに駿から逃げて無視し始めて

こんなはずじゃなかったのにな…

司と付き合ってた頃はなんでも言えたのに

…いつから…こんなに弱くなったの…

知らない間に…私って…こんなに弱かったんだ

気づいたらもう涙が出ていて

弱い私にはもう泣くことしか出来なかった

ぎゅ… 教室で静かに泣いていると後ろから優しく抱きしめられた

「…やっと見つけた、ったく1人で泣くなよ」

後ろを見なくても誰だかわかる

「…駿…」

駿は私からゆっくりと離れて私の前に来た

「雫、話したいことあるんだけどいい?」

「…うん」

やだ…本当は聞きたくない

キスしなくなった理由を言われるのかな?

それとも告白してないのに振られるとか?

"キスしてごめん、でも俺好きな人いるんだ"みたいな感じで

それは嫌だ…何も行動しないで終わるんなんて

駿は私に逃げないで何度も何度も向き合ってくれた

例え振られたとしても…

私は…ちゃんと彼に伝えたい

「雫、実はね…「…きなの…」」

「え?」

「振られるのは分かってる…けど私…」

駿の目を見て今度はしっかりと聞こえるような声で

「私…駿が好きなの」

駿の目が大きく見開いている

心臓がドキドキうるさい

駿の顔が見れなくなって私は俯くことしか出来なくなった

駿、どう思っているんだろう…

私…やっぱ振られるのかな…

「雫、こっち向いて」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ