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星の君と氷の私

第12章 12

『あれは駿のファンクラブの人だって見た人が
言ってたよ』

『どーやるんだ?駿』

え、え、まって、どーいうこと?

なんで私を虐めていた人たちを虐められてた
本人が知らないのに心達が知ってるの?

「ふはは笑」

「ちょっと、何笑ってるの?」

「いやー、言ったろ?
"雫は1人じゃない"んだって」

駿と出会ってからたくさん言われ続けてきた言葉

私は1人じゃない

こんなにも力強い見方がそばにいてくれたのに

いつだって迷っていたら助けてくれる人達がいたのに

「…ごめん…」

『あぁー!!駿が雫泣かせた!! 帰ったら覚えとけよーーー!』

「俺のせいじゃないですー!」

『駿今すぐ帰ってこい!!』

『2人とも落ち着けって、特に心』

『えぇー、だって!!』

やっぱこの空間が私は好きだ

どうしようもなく好きだ

「心、ありがとう。翔くんも」

心はずっと何気なく心配してくれて
毎日連絡をくれた

携帯を開いて1番通知の数が多かったのは
心だった

何気ない会話や翔くんと小さなことで
喧嘩したこと

なんなら駿や翔くんと撮った写真まで

気づいたら心の連絡を楽しみに待っていた

だからこそ立ち直れたのもあるんだと思う

『雫ー!早く私は会いたい!!』

『心、うるさい笑』

「私も心に会いた…んっ!!」

駿が私にキスをしてきた

久しぶりの触れる駿の唇は暖かくて優しくて

「んっ!?」

駿の舌が私の口の中に入ってきて私の下と絡まる

え、え、何がどうなってるの?

いや聞いたことはあるし知識もそこそこあるけど

これってもしかしてディープキス!?

「雫、苦しかったら鼻で息して。舌に集中して
俺の真似をして」

駿が口を離して耳元で囁いてくるから私は静かに頷くことしか出来なくて

言われた通りに鼻で息をしながら駿の舌と同じ動きをやってみた

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