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星の君と氷の私

第13章 13

なんで駿が壇上に上がっているのか
私の頭には全然状況が読み込めていなかった

これってどういう状況?

え、今どうなってるの?

「これから生徒総会を始める前に皆さんに
ご報告があります笑」

あ、今日生徒総会だったんだ

生徒総会を始める前にクラスの1人1人が
一言付きの何かを言う係があるらしくて

駿は今回その担当だったんだね

何言うんだろう?

部活の大会の宣伝とか最近あったこととか
なんでもいいって聞いたことあったけど

人前で話すとかすごい緊張する

私はあの係ちょっと嫌だったりする

「俺、実は大事な女の子がいます。」

「え、誰々!?」

「やだー!!駿くん…」

みんながざわつき始めていた

中にはもう泣いてる人や倒れてる人とかいた

でも私には何もかも頭の中に入ってこなくて

駿が私の目を捉えて離さなかったから

「中野 雫さん」

駿が私の名前を呼んだ

いつものあの優しい声で

一斉にみんながこっちを向いた

でもそれがスローモーションに見えて

「改めて俺と付き合ってください」

みんなから一気に黄色い歓声が響く

目からは涙しか出ないしさっきから涙腺が
崩壊していた

それに気づいた心が隣でずっと背中をさすってくれていて

私はただただ頷くことしか出来なかった

「以上です!生徒総会始めてください笑」

駿が壇上から降りる時に

「あ、そうそう!俺のファンクラブがあるらしいけど雫に手出したら許さないから」

駿の顔は笑顔だったけど目が笑っていなかった

それに声もすごい低くて

ちゃんと怖かったです

「はい!生徒総会始めるからみんな生きて!笑」

生徒会の人が壇上に上がってみんなに指示してた

けど、多くの女子生徒さん達が立ったりするのに
時間がかかっていて

生徒会役員の人がなだめるのに必死だった

生徒総会中ずっと隣にいて見守ってくれていた
保健の先生が伝えてくれた

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