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星の君と氷の私

第14章 14

「ならいいんだけど、一応家まで送らせて笑」

「え、でもすぐそこだよ?」

「最近全然雫と2人っきりになれてないから
充電させて貰ってもいいですか?」

「あ、ありがとう…///」

不意に見せる真剣な眼差しが私の瞳を捉えて
離さない

だからもう断らざるおえなかった

それに実際私もさっきの件もあって怖かったし
駿と2人っきりになれてないのも事実だった

前までは部活終わるの待ってて一緒に帰ったり
土日とかどこか遊びに行ったりしてたけど

駿の方が大会が近くなるにつれて忙しくなってて

話すって言っても教室の休み時間とか電話とか
でしか無かった

だからちょっと私も駿不足してた部分はあった笑

「あとこれ、ありがと笑
めっちゃ助かった笑」

そー言って駿が渡してきたのは授業ノートだった

「全然大丈夫だよ笑」

「まじめっちゃ助かった!見やすかったし笑」

バスケ部は朝早くからと放課後、そしてたまに
昼休みをけずってまで練習をしている

だから部員のみんな授業中とか寝ちゃうのは当たり前で翔くんも寝ちゃったりして笑

先生も理由ちゃんと分かってるからこそ敢えて起こさなかったりしてる

これで頭良いって本当に羨ましいよね

まぁ、コーチに部活を理由に成績落とすのは
違うって言われてるかららしいんだけど

「わざわざ送ってくれてありがとう」

「大丈夫だよ、なー雫?」

「ん?どし…っ…!!」

駿が私のことを呼んだからなんだろうって思ったら気づいたら駿の顔が目の前にあって

唇には温かい感触があって

駿の顔がゆっくりと離れていく

「ごめん、したくなった」

恥ずかしそうに視線をずらしながら言うその姿に
なんかすごいドキってして

辺りは暗いはずなのに駿の顔が赤いのがわかって

駿も私と同じ気持ちなのかな?って勝手に勘違いしちゃって

気づいたらこんなことを口走ってた

"駿………もっとしたい…"

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