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星の君と氷の私

第14章 14

「あ、おい!!待て!!」

俺も追いかけようとしたら後ろから腕を掴まれて振り返ってみると翔だった

「あいつは俺が追いかけるから駿は雫ちゃんを!」

「わかった」

翔はストーカー野郎を追いかけていった

俺は座り込んでいる雫に駆け寄った

「雫!!」

座り込んでいる雫は前の方を両手で隠して震えていた

見るからに制服のワイシャツは無理矢理引きちぎられていた

「もう大丈夫だから」

頭を撫でようと近づいた時に気づいた

下着まで切られていることに

このままだと流石に良くないよな

部活中だったし羽織るものとか持ってないし…

でもいつまでもここにいる訳にも行かないし…

「少しだけ我慢してくれる?」

「ん…」

雫の前が見えないようにおんぶして俺の家に向かった

ここからだと俺の家の方が近かったから

それに雫の今の格好的に学校に行くのはまずいと思ったし

俺の家に着いて、雫を脱衣場に下ろした

棚からタオルを出して

「これ使ってないタオルだから、あと着替えるもの置いとくからとりあえず風呂入りな?」

「……うん」

俺は脱衣場から出て雫用の着替えを持って
雫が風呂場に入ったのを確認して着替えを置いた

とりあえず翔に連絡しないと

…って思ったらめっちゃ不在着信入ってるし

いや、まぁそれはそうか

急に居なくなったら困るもんな

俺は翔に電話をかけた

「もしも『お前今どこにいんだよ!?』」

翔さん、めっちゃ怒ってらっしゃった

想像以上のお怒りだった

「俺の家です」

『雫ちゃんは?』

「今風呂はいってます」

『おっけ、すぐ向かうから』

「はい、分かりました」

凄い声のトーン低すぎたし、怖かったし

こっちまでなんか敬語になっちゃったし

とりあえず翔が来るまでと、雫が風呂から上がってくるの待つか

俺は2人のことを待った

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