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星の君と氷の私

第4章 4

「うん、ありがとう!」

先生は信じてくれなかった

多分信じたくなかったんだろう

それに今は受験生にとっては大事な時期

そんなときに「いじめがありました」なんて面倒なことに巻き込まれたくないと思う

ただでさえ、忙しい時期に

私には真子と司がいる

だから、大丈夫!

嫌がらせなんて卒業まで耐えてみせる!

そう思っていた…けど…

それは無理だった。

それから数ヶ月。嫌がらせが嘘だったかのように止まったんだ

「なんで、嫌がらせが止まったんだろう…」

「でも、止まってよかったー!」

放課後、私は真子を音楽室に送り届ける為に音楽室に向かっていた

私の親友の真子は中学1年の時に知り合った

席が前後で話していくうちにどんどん仲良くなった

真子は小さい時からフルートを習っているから

今も吹奏楽団に入部している

「いつもいつもありがとう! またあした!」

「うん、ばいばい!」

真子を音楽室に送り届けたあと、私は司が待ってているだろう下駄箱に急いだ

だけど、そこには司の姿が居なくて…

あれ?今日は部活休みって言ってたんだけどな…

司にメッセージを送ってもすぐには既読につかなかった

多分、先生に呼ばれているのかな?

いいや、待ってよーと!

私は靴を履き替えて待つことにした

数分後、誰かがこっちに向かって歩いてくる音がした

司かな? 遅いって怒ってやろーと笑

そう思って待っていたら知らない女の子だった

なんだ…司じゃなかった…

そう思って、もう1回メッセージを送ろうとしたときその女の子に言われた

「司先輩なら真子先輩といますよ。」

「え?」

その子が何を言っているのか一瞬わかんなかった

どういうこと…?

だって、真子は今日部活で………

「これ、証拠写真です。」

その子が見せてくれたのは司と真子がキスをしている写真だった

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