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星の君と氷の私

第4章 4

「あら、雫ちゃん!おかえりなさい。」

「ただいまです。」

扉を開けると司のお母さんがいた

私はそのまま自分の部屋に入る

中学の時に引き取ってもらって、引き取ってもらった身として部屋はいらなかった

だけど、部屋が余ってるからと言われて私は自分の部屋を持つことになった

2階の奥。司の部屋の隣

前は司のお兄さんが使っていた部屋らしい

だけどお兄さんはもう結婚していて家庭も持っているからもう今は使っていないらしい

私はベットの上にダイブした

真子が司と付き合っているなんて信じたくなかった

あの後輩に見せられた写真が頭から離れない

写真を思い出す度に辛くて…涙が出そうになる

止めないと…必死に止めようとするけどそれは難しかった

コンコン、部屋の扉が叩かれた

「…はい」

私は泣いているのをバレないように声をだした

「ご飯だって、どうする?」

「…いらない」

「わかった。冷蔵庫の中に入れといてって母さんに伝えとく」

階段を司が降りていくのがわかった

私が体調が悪い時とか、食欲がない時、たまにご飯を食べない時がある

その場合よく夜中とかにお腹すいちゃうのをこの前司にバレたときがあった

それから、冷蔵庫に入れといてもらうように司がお母さんに頼んでいるみたい

ありがとう。司

でも、今はその優しさが辛いんだ。

私は泣きながらそのまま眠った

司と真子が付き合ってるかもしれない。

その事を知ってから数日。私は学校を休むようになった

理由は2人が一緒にいるところを見たくなかったから

私が休むようになってから真子はメッセージを送ってきてくれた

「大丈夫?」とか「早く元気になれー!」とか

でもそのメッセージに返信が出来なくて

私は無視をするようになってしまった

司からメッセージが来たのは私が学校に行かなくなって2週間経ったときだった

「学校の屋上で待っているから」

ただ、それだけだった

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