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星の君と氷の私

第7章 7

「心が2人を仲良くさせたいんだって、だから行こ?」

「うん、でもこれは?」

「あとで一緒に食べよ笑」

「うん!」

私たちは自然と手を繋いで心達が待っている待ち合わせ場所に向かった

待ち合わせ場所は花火を見るのには穴場なスポットで

結構混み合いが発生するみたい

でも、心達が早めにとっといてくれたみたいで

2人が見えると心が走ってきて抱きついてくれた

「雫ー!!」

「わっ、ちょ、走ったら危ないよ!」

「ねーね、どーだった?どーだった?」

男子たちに聞こえないようにそっと私に事情聴取をしてくる心さん

抱きつかれてるため逃げられないのでここは

素直に言った方がいいよね

「手…繋いだ…」

「え!きゃー!!」

「心、何騒いでんの?」

心の後ろから現れたのは顔立ちが整っていて
いかにもモテそうな男子だった

すごい優しそうな人だな

「あ、翔! この子が雫ちゃん!」

「あ、初めまして…」

「初めまして 田中 翔です。いつも心が迷惑かけてごめんね?」

「迷惑なんかかけてないもん!ね、雫?」

「そーいうところだから!笑 」

「えー違うもん絶対」

2人を見ていると昔の私と司を見ているみたい

それぐらい仲がいいし、息もピッタリ

私も…将来、駿とあんな風になりたいな…

な、なんて、何考えてんだろ、私…

駿に好きな人がいるかどうかから聞かないとなのに…

そこを知らないと何も始まらないのに…

「雫、たこ焼き食べよ?笑」

私がまた考え込んでいると目の前に駿の顔が現れた

「え、たこ焼き?いいなー、俺も食べたい」

「は?だめだから。これは俺と雫の!」

「けちだなー」

"俺と雫の!"

この言葉に隠された意味は無いと思う

けど、好きな人から2人だけのものって言われたらすごい嬉しい

にやけるのを全力で止めることにした

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