テキストサイズ

星の君と氷の私

第8章 8

相田 駿side
俺には好きな人がいた

誰にでも優しくて面白くてクラスの中心にいる
俺の幼なじみ

家が隣同士だったっていうのもあって

幼稚園の頃からずっと一緒だった

小学校から毎回同じクラスで登下校も一緒

幼なじみって一緒にいるから好きになる確率は
低いって言われるけど

俺は優羽のことが気づけば好きになっていた

でも、俺は言えなかった

関係が壊れてしまうかもしれないから

心とか翔に聞く限り、優羽には好きな人がいるって話だし

俺が告白して振られて気まずい関係になりたくないから

だったら、隣で笑っていたい

そう思っていたんだけど…

やっぱそうはいかなかった

中学3年の演劇会

俺らのクラスは白雪姫をやることになった

クラスの投票の結果、俺が王子様

優羽が白雪姫をやることになった

翔と心は小人役になっていて

すごい嬉しかった

好きな人と…優羽がヒロインで俺が王子様って

実際、俺は優羽のヒロインにはなれないけど

ここでならなれるって思った

優羽はきっと嫌かもしれない

そう思って優羽の方をちらっと見た

「駿が王子様役か笑 がんばろーね笑」

「俺だって王子様できるし!」

「え?どこが笑」

「お前なー笑」

俺は優羽の頭はわしゃわしゃとした

嫌そうじゃなくて良かった

演劇会の発表に向けてちゃくちゃくと準備を進めてきた

実行委員を中心にな

俺は出番があんまりないから優羽のセリフの確認を主に任されてた

「王子様なんだから白雪姫のセリフチェックよろしく!」って

衣装とかもあるからきっと忙しいんだろーな

いざセリフチェックをしてみると優羽は全然セリフが入ってなくて

そういえば昔から暗記物とか苦手だったな

「よし、スパルタ方式でいくわ笑」

「え、駿さんそれは宜しくないかと…」

「じゃないと覚えないだろ笑 時間もないし、よしそうしよう」

クラスのみんなが準備をしている間、俺は優羽にセリフチェックをしていた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ