太郎くんとエッチな災難
第3章 看病
「えっ!?嘉山君ってハーフだったの!?」
「そんな驚かなくても顔の作りは日本人寄りだけど髪と目の色でわかれよ、母親がアメリカ人」
「そっかぁ!瞳の色すごく綺麗だなぁって思ってたんだぁ」
「目あんま見んなって」
コンビニでノートのコピーをしながら嘉山君とそんな話で盛り上がっていた。
コピーが終わってコンビニを出るとこのまま帰るのが何だか名残惜しくなっていた。
「嘉山君のお家ってどこら辺?」
「あー…そこの公園の向こう側にスーパーあるだろ?その横のマンション」
「嘘っ!私も同じマンションだよ」
そう言えば春休みに引越しのトラックがマンションの前に来ていたのを覚えている。
嘉山君だったんだ。
「マジで?すげぇ偶然だな、二学期始まる時に学校行く予定だったけど前日にアメリカに一人で住んでるじいちゃんが倒れて家族で向こう行ってたんだ」
「そうだったんだ…それでおじいさん大丈夫だったの?」
「倒れたって言うのは母親の早とちりで階段で滑って足骨折してた。んで、親と妹はしばらく向こうにいる事になって俺だけ戻ってきた」
「って事は、嘉山君今お家で一人なの?」
「あぁ」
「嘉山君も腕骨折しちゃってるのに!」
「何とかなるだろ」
「利き手だよ?ご飯とかお風呂とか絶対大変だよ…お家お邪魔してよかったら…」
「いや…その…クラス委員の仕事でそこまでやらなくてもいいだろ」
「クラス委員としてじゃなくて…友達としてだよ」