
太郎くんとエッチな災難
第3章 看病
私も嘉山君も目を逸らさない。
…どうしよう…なんかドキドキしてきた…。
朱里の言ってた通り嘉山君の顔は整っていてすごくカッコイイ…瞳の色も綺麗で吸い込まれそうだった。
すると嘉山君のギプスを付けていない方の腕が私の腰に回ってきて驚いてビクッと反応してしまった。
「わ、わりぃ…今のは何でもないから…本当にごめん…」
「うん…あっお夕飯、何食べよっか?」
あんな事あったけど…嘉山君とは今日知り合ったばっかりなのに…
夕飯は嘉山君が唐揚げが好きという事で作ってあげる事にした。
唐揚げを揚げていると嘉山君はその様子を隣で見ていた。
「すげぇ…うちで出る唐揚げ市販のやつか冷凍だから作ってんの初めて見た」
本当に一緒にいればいるほど最初嘉山君が怖いと思っていたのが嘘みたいだ。
しばらくしたらみんなも嘉山君と仲良くなれそう…
そう思うとちょっとモヤっとする。
なんだろう?
嘉山君がみんなから避けられるより好かれた方が断然良いはずなのに。
夕飯の支度が出来て嘉山君は左手でも食べられるようにフォークとスプーンで食べることにした。
