スノストによる友情短編
第35章 偽り
阿部と付き合い始めて同棲してから1年。
俺たちの愛も順調で、、
阿部「、、佐久間。」
佐久間「んー?」
阿部「これ、入力頼める?」
佐久間「うん。いいよ。」
阿部からデータが書いてある紙を渡され、目線を移した。そこにはピンク色の付箋が貼ってあり
『今日のごはん、、ハンバーグがいい』
、、ふふ、^_^、可愛いなぁ。
隣で真面目に仕事をする阿部。
その様子から想像できないこのメッセージ。
俺も自分のデスクにあった黄緑の付箋で返事を書いて、、
佐久間「、、ん、この書類の確認よろしく。」
阿部「了解」
書類に付箋を貼った。
『亮平の好きなハンバーグ作ってあげるから仕事がんばれ』って。
仕事場では、必要最低限のことしか話さない俺たちは、自分のデスクの引き出しを開け、、見えないところにお互い交わした言葉が書いてある付箋がある。
それは、阿部も同じ。
何一つ、表情を変えない阿部。
阿部「、、なに?」
ずっと見つめてしまったのか、視線が俺の方に。
佐久間「ん〜別にぃ」
データ入力に、精を出した。
残りの仕事をして、、俺たちは定時で帰る。
外では手を繋げない。でも、、一緒にいると幸せ。
誰にも邪魔させない。