僕らのStoryline
第2章 同じ朝、もう一度、何度でも
「おかえりぃ」
「ただいまぁ」
「早かったな」
「こうじに早く会いたくて」
「…なんなん、急に…」
素直に口にしてみればこうじはモゴモゴしてる。
可愛いからその顔を覗き込もうとしたらくるっと踵を返して。
「じゃぁ、めめはお風呂に入ってきてくださーい」
と、俺に背を向けた。
「こうじは?」
「俺は、もう入った」
「そうなの?」
鍋をおたまでクルクルしながらこうじは言った。
言われるがままお風呂に入った。
湯船浸かりながらふっかさんの言葉を思い出す。
もっと、強気でいく…
そうしたら、歯止めきかなくなりそうなんだよな。
何度もこのまま突き進みたい、と思った。
だけど、涙を溜めて息を止めてるこうじを見るとどうしても出来ないんだよな。
「怖いよな…」
うん、やっぱりそうだよ。
痛い思いしてまですることない。
まだまだ時間はあるんだし。
ゆっくり、俺たちのペースでいけばいいんだから。
そう、納得させて風呂からあがる。
「グッとタイミーング!!ちょうど出来たとこ!」
テーブルの上にはクリームシチューがあった。
「うまそっ」
「食べようや!」
対面に座りいただきますをした。