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僕らのStoryline

第6章 鳴り響く恋の音


車のドアが開いたらめめが乗っていた。

一番後ろの奥の席に座って、イヤホンをつけて目を閉じてた。

車が止まっても目を開ける気配がないってことは本気で
寝てるってことや。

俺は起こさないようにゆっくり乗り込んでめめと席を一つ空けて座った。

いつも持ち歩くカメラのレンズを覗く…

ふりをしながらめめを見る。

寝てる顔もかっこいい。

あんなに短くした髪も伸びて元に戻りつつある。

そう言えばあれからセルフカットなのか?

それともラウールと同じとこなのか?

メイクさんに切ってもらってるのか?

聞けばええんやけど、なんか聞けん。

レンズから目を離してめめを見る。

こんなに近いのに。

手を伸ばしてめめに触りたい。

「…ん…」

あっぶっな!!

俺はまたカメラを見る。

「こうじ…」

「おぉ、起きたんか?」

「ふっ」

「なんよ、笑って」

「こうじのせいで起きた」

「なんや、それ」

前髪で右目が隠れてしまっているけど、左目は優しく俺を見てくれている。

「うぅぅ…」

胸に手を当て唸った。

「なに?どうしたの?」

「なんでもない」

苦しい。

めめを見てると嬉しくて、幸せで苦しいんよ。

「ほぅ…」

小さく細く息を吐いた。

これ以上口を開けてしまってら、「好き」って言葉がこぼれてしまう。

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