僕らのStoryline
第6章 鳴り響く恋の音
俺の右耳をめめの胸にあてる。
「めめっ」
「聞こえる?」
「聞こえる」
ドキドキしてる。
俺と同じくらいに。
「伝わった?」
俺は頷いた。
そうしたら、めめが俺の頭を撫でた。
優しい手つきで。何度も。
「その服、よく似合ってるね」
「服?」
「うん、セットアップなの?」
「そうや」
めめに会うからってお洒落してん。
伝わっていた。
「…めめ…」
「ん?」
「好きや、ホンマに好きやねん」
「知ってる」
「なんやそれ」
「治った?」
「治る?」
「胸、よくおさえてる」
「あー、あれは…」
「こうじになにかあったら俺、やだよ」
そんな、そんな可愛いことを言うのか、お前は。
そんなこと言われたらやっぱり胸が痛い。
「うっ!」
「え?」
俺はめめの腕の中から抜け出してソファに寝た。
「痛い…めめ、助けて」
したら、めめが俺に覆い被さってきて
「どうしたら治る?」
「分かってるやろ」
俺は目を閉じた。
めめの優しいキスを待った。