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僕らのStoryline

第7章 天使のしわざ

俺らの町ではそれなりに大きな公園に着いた。

自転車を止めて歩き出すラウールについていく。

少し低い場所にあるここは夏の夜は熱が籠るのか、暑かった。

俺は自動販売機を見つけた。

「ねぇ、何か飲む?」

「そうだね、めっちゃ暑いっ」

首筋を流れる汗がキラキラと輝いて見える。

自動販売機にはラウールがCMしてるサイダーがあって。

ポスターもあった。

俺はそれを見て、疑問に思った。

やっぱり、なんで?

「ねぇ、なんで俺に声かけたの?」

ラウールはお金を入れて、自分のCMしてるサイダーのボタンを押した。

ガコン、と取り出し口に落ちてきたサイダーを取ったラウール。

プシュっと音を立てて蓋を空けてゴクゴク飲んでる。

喉仏が上下に動いてて、閉じた瞳に被さる長いまつげが揺れる。

「気になるから」

「え?」

「昼間、試写会終わってマネージャーと本屋に寄ったんだ。すごく宣伝してくれてる本屋さんであそこにサイン書きに行ったりしたから、今日はどうなってるのか見たくて」

「昼間…俺もそこに」

「ピンクの髪の毛、目立つから目で追っちゃって。写真撮らずに帰ったでしょ?」

「混んでたし…」

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