僕らのStoryline
第8章 青い宝石の行方
「ごめんっ!!」
終わった。
俺たちは終わった。
そもそも、始まってもなかった。
俺だけ、勝手に好きになって。
俺だけ、このままの関係を望んで。
全部、俺だけ。
俺たちが体を繋げる関係になったのは、もう何年も前になる。
デビューを夢見てたけど、果たして叶うのか。
先輩のバックでがむしゃらに踊ってたけど、誰か
見てくれているのか。
後輩たちがどんどん、力をつけてきているのも目の当たりにして。
焦っていた。
そんなとき。
ふっかとホテルの部屋で同室になった。
先輩のコンサートの千秋楽。
先輩のあとをついて打ち上げに参加させてもらって帰ってきた夜。
俺もふっかもたいして酒は飲めなくて。
酔うことなく帰ってきたけど、アドレナリンは出まくったままで。
ホテルのベットで俺はふっかに抱かれた。
次の日の朝、ふっかは俺に謝ってきた。
先に起きてたのに、俺が起きるのを待ってくれていて。
部屋に戻らずにいてくれて。
「いやじゃなかったから…」
俺はこの言葉に多くの気持ちを込めたつもり。
「そっか…」
でも、ふっかの返事は俺の期待したものではなかった。