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僕らのStoryline

第10章 兄貴の恋


学校のなかを歩くというのは移動教室のときくらいでほかはトイレくらいだ。

だから、兄さんと出くわすことはあまりない。

だけど、木曜日の四時間目はグランドに目をやると体育の授業をする兄さんを見ることが出来るようになった。
というのも、席替えで窓側の一番後ろになったから。

そして気がついた。

いつも近くにピンクの頭したやつがいることを。

きっと今までもあったはずなのに俺は全く気がつかなかった。

サッカーをしてて兄さんたちのチームがゴールを決めた。
ハイタッチをしながら喜んでいて。
ピンク色の頭のやつは兄さんに抱きついていた。

あの日、抱き合っていたやつ…

考えたくはないけど、もしかして兄さんの恋人なのか?

兄さんって男が好きなの?

いつから?

どうして?

そんなのが頭のなかをグルグルしていて。



「おーい!れんくーん!!」

音楽のために音楽室に向かっていた。

「兄さんは?」

「さっくんとトイレ行ったで」

「さっくん…」








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