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僕らのStoryline

第10章 兄貴の恋


兄さんたちどこに行ったんだろう。

せっかくの休みだから、と思い着替えて外に出た。

財布と携帯だけ持ってブラブラしてた。

本屋に入ってサッカー雑誌を読んでた。

腹が減ったなと思い携帯で時間を確認したら14時前だった。

本屋を出ようとしたら、見たことある人がレジに並んでいた。

むかいこうじ…?

「あれ?蓮くんや!!」

「何してんの?」

「何って本屋に来てんのに、刺身は買わんやろ」

「んなの、分かってるし…フハハ」

「そんな、笑わんでもええやん!」

唇を尖らせ頬をふくらませてるこうじ。

「見るからに拗ねてますって顔じゃん!」

むかいこうじは雑誌を抱えていた。

「買うの?」

「うん、買おうかな」

レジで会計をするこうじを見て思い出す。

あれ?兄さんは?

会計を終えたむかいこうじを呼び止める。

「ねぇ、兄さんは?」

「兄さん?」

「うん、今日一緒に出かけるんじゃ…」

「…まぁ、そうやったんやけど…」

と、何か含みを持たせて喋る。

「なに?なんで?お前一人なの?」

「なんで、後輩に、お前、なんて呼ばれなあかんねん!先輩やぞ!」

「んなこと、どーでもいいんだよ、兄さんは?」

「照にぃなら、さっくんと二人や」


さっくんと二人や…






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