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学校の七不思議

第4章 トイレの花子さん

 ──そういえばカレンちゃんの鈴、見つかったのかな? あとで聞いてみよう。


 それにしてもさっき教室で見たアレは一体なんだったんだろう。はっきりとは見えなかったけど、上半身がなかったような気がする……。


「……」


 私はハッとして、頭を左右に振った。
 トイレでつい考え事をしてしまうのは私の悪い癖だ。カレンちゃんも待ってるし、怖いし、早く出よう──そう思った時、人の話し声と複数の足音が聞こえてきた。


「どうする? 誰がやる?」
「ね~やめようよ~、本当に花子さんが出たらどうするの?」
「花子さんが出たらスマホで写真撮って、SNSにアップするんじゃん」


 ──花子さん!?


 私はその三人の女子の会話を聞いてビックリした。と、同時にどうしたらいいかわからなくなった。


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