学校の七不思議
第6章 【A】
しばらく気になっていた私だけど、算数の授業で谷口先生に褒められたことと、給食で大好きなカレーを食べられたことですっかり忘れてしまっていた。
放課後、私は丘の上の家を目指して歩き始めた。昨日よりは少し早いから、空もまだ明るい。
坂道がすごくきつかったけど、丘の上から見える景色は今まで見たどの景色よりもキレイだった。
私はカレンちゃんの鈴を握りしめて、大きな家の玄関のブザーを鳴らす。
昨日は少し喧嘩みたいになっちゃったけど、きっと鈴を渡したら許してくれそうな気がした。
「どちら様ですか?」とドアから顔を出したのは、エプロンを身に付けたおばさんだった。
「あの、カレンちゃんいますか?」
私がそう言うと、なぜかおばさんは目を丸くした。
「どうしてその名前をあなたが……」
「あの、私……カレンちゃんとは違う学校なんですけど、学校の帰りによく一緒になって……」
私がそう説明したのに、おばさんは更に変な顔をする。
放課後、私は丘の上の家を目指して歩き始めた。昨日よりは少し早いから、空もまだ明るい。
坂道がすごくきつかったけど、丘の上から見える景色は今まで見たどの景色よりもキレイだった。
私はカレンちゃんの鈴を握りしめて、大きな家の玄関のブザーを鳴らす。
昨日は少し喧嘩みたいになっちゃったけど、きっと鈴を渡したら許してくれそうな気がした。
「どちら様ですか?」とドアから顔を出したのは、エプロンを身に付けたおばさんだった。
「あの、カレンちゃんいますか?」
私がそう言うと、なぜかおばさんは目を丸くした。
「どうしてその名前をあなたが……」
「あの、私……カレンちゃんとは違う学校なんですけど、学校の帰りによく一緒になって……」
私がそう説明したのに、おばさんは更に変な顔をする。