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学校の七不思議

第2章 人体模型

 同じ学校に通っていると思い込んでいた私だけど、こんなに目立つ姿なのに、そういえば学校内でカレンちゃんを見たことがないことに今更気づいた。


 きっとカレンちゃんは隣の町の学校に通っているんだろう。そして身長と雰囲気からして、5年生か6年生かな?


 そんなことを考えていると、廊下側から「カシャカシャ」という音が聞こえてきた。


「カシャカシャ」
「カシャカシャ」


 その音はだんだん大きくなって、こっちに近づいてくる。


「カレンちゃ……」

「しっ! 声出しちゃだめよ」


 私はカレンちゃんに腕を引っ張られ、先生の机の下に一緒に隠れた。


「カシャカシャ」
「カシャカシャ」


 人が廊下を歩く音にしてはちょっと違うし、この音は一体なんなんだろうと気になって仕方なかった。


 心臓の音がやけにうるさくて、得体の知れない何かに気づかれちゃうんじゃないかとドキドキした。

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