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不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―

第21章 オムライス



スーパーに着くと、その土地ならではの山菜や地魚が並んでいる。



「さすがだね!めずらしいものだらけ。楽しい!」


「こんなんで楽しいならいつでもどうぞ(笑)春になればもっとたくさん山菜が出てくるよ」


「ほんと?うわぁ~いいなぁ。おこわとか、山菜そばとか、…あ!天ぷらもいいなぁ」


「お前ほんと好きな~(笑)じゃあ春には天ぷら、楽しみにしてる」

「ふふ、…うん!失敗しても食べてね?」





私たちが当たり前のように手をつないで楽しげに買い物していると、そばから声がかかった。




「あら?瀬川先生?」



驚いて2人で振り返ると、そこには50歳くらいの女性が立っていた。



「あっ…ユウキくんのお母さん…!どうもこんにちは」


「あらあらぁ~仲がよろしいんですね?奥様?お世話になっておりますぅ~」



今さら手をほどくのも不自然で、私たちは手をつないだままだ。




女性の問いかけに私は答えられず瀬川くんを見ると、

「あ、はいっ…ちょうどこちらに遊びに来てまして。」



「お休みですものねぇ~。ユウキは今日も朝から友達と野球するって…----」




少しの間会話を交わすと、女性はにこやかにぺこりとお辞儀をして去っていった。



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