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不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―

第26章 楽しいランデブー?



温泉旅行への参加は12名で、バラ組では私とアンナが参加する。


「泊まりとなれば人数減るのは当然だよねぇ」


金曜日、私はアンナの家にいる。


「そうだよねぇ。私たちは自由だから問題ないけどね~」

「いや、ミライは旦那さんいるけどね(笑)」





もう4月になってしまったが、私は年末以来いまだにフミと言葉を交わしていない。


朝食は別々に好きなように済ませ、夕食はなるべく会わずに済むようあらかじめ作ってラップをしておく。翌日になると食べ終わった食器が置いてある。そんなふうに顔を合わせることも減っていき、私はほとんど毎晩、仕事部屋にこもっていた。

---私と瀬川くんの関係を、アンナはまだ知らない。




「そういえばアンナ、彼との同棲はどうなったの?」


「あぁ…ちょっとね、色々あって。今、距離おいてるの…」


「そうなの?!大丈夫?」


「うん。やっぱ、彼まだ若いからさっ!」


「いやいや、何があったの?」



「…冬にね、喧嘩になっちゃったの。彼が男女6人でスノボ旅行に行くって言っててさ。男3人、女3人。私、この歳で恥ずかしいけどヤキモチ焼いちゃって」



「まぁそれは確かにちょっと…引っかかるね」



「でしょ?なんで人数合わせるのかなって。なんか嫌な予感するじゃん。でも彼は、アンナちゃんも同級生と集まってるじゃんって。それとこれとは違うって言ったら、どう違うの?ってなって、私うまく気持ち言えなくてそのままなんだ」




「なるほど…」


「好きなだけ女の子と遊べばって言っちゃって、そこからほとんど連絡取ってないの。でも私そんなにダメージないみたいで、どこか吹っ切れてるのかなぁ…付き合ってても、なんだかいつも不安だったし。若いし、きっとモテるしね」



アンナは明日の温泉旅行のためにキャリーバッグへ荷物を詰めながら、「明日はパーッと楽しむぞ~!」と意気込む。




「私さぁ、アンナにまだ言ってないことあるの。隠してたわけじゃないんだけど、最近なかなか会えなかったし…」


「えっ?!なになに?まさか離婚?!」


「違うよ(笑)まぁそこは何とも分かんないけど…。瀬川くんのこと。」



「瀬川くんがどうしたの?同窓会で会ったらやっぱり好きだったって話?」


「…」


「ミライ?なによ~~!早く言って!」

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