不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―
第38章 ウイスキーの香り
ふわふわのバスタオルに包まれ、裸のまま正面から抱き上げられる。
「きゃあっ!ちょっと、瀬川くん~~(笑)」
「ふふっ、良いから(笑)このまま行こう」
彼の首に腕をまわし、腰には足を絡ませ、子供のようにはしゃいだ。
瀬川くんはベッドに膝をついて私を寝かせると、優しい目で私の瞳の奥の奥を見つめる。
なんだか恥ずかしくて笑うと、彼も笑って「なんだよ(笑)」と私の脇腹をくすぐる。
そして再び見つめ合った。
「俺、今ね。コウヘイにめちゃくちゃ嫉妬してる」
「どうして?」
「積極的だし。なんの気負いもなくお前に好き好き言えるのがうらやましい…のかな」
伏し目がちに言う瀬川くんが愛おしい。
「でも瀬川くん、旅館で言ってくれた。誰よりも…」
「やめろ(笑)」
「なんで~(笑)嬉しかったのに!」
「嬉しくて気持ち良くなっちゃったんだっけ?」
私はハッと、旅館での夜に瀬川くんの言葉で果ててしまった事を思いだし、赤面した。
「…いじわる~」
「意地悪じゃねえよ(笑)お前が笑ってたり気持ちよがってたりすると、俺もう、なんでもあげたくなる」
「なんでも?」
「うん。何でも」
私の髪をいじりながら瀬川くんは言った。
「なにが欲しい?」
「…うーん。…時間、かな?」
「時間?」
「瀬川くんと一緒にいる時間が、もっと欲しい」
「ふふっ。…俺、お前のそういうとこマジで好き」
恥ずかしくて一瞬黙ると、瀬川くんは電気を消した。
「いつでも飛んでくよ。お前に会いに」
耳元で優しく言うと、触れるようなキスをする。
ボディーソープの良い香りに包まれて、とろけるような愛撫が始まると、私の秘部はたちまち熱を持つ。
身体の隅々まで、感じるところをすべて知りつくされている感覚は私を快感の渦へ沈ませた。
時折あたる瀬川くんの硬いものが私を更に興奮させる。
彼の指先は恥毛を優しくまさぐり、膨らんだクリトリスにそっとタッチする。
「んんぁ…あ…」
母屋と離れてはいても、ここは瀬川くんの実家だ。
「瀬川くん…あんまり…しないで、あ…声…でちゃうぅ…んっん」
「いいよ。もう寝てる」
「でもっ…あ、ん、だめ…!」