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不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―

第5章 空想の恋



話を聞くと、

"外に飲みに出て酔い潰れた紀子を瀬川くんが迎えに行った"

とか、

"昼間から酔っ払った紀子が瀬川くんの職場である学校に電話をかけてきて大騒ぎした"

とか、なかなかの荒れ具合のようだった。




「それは、誰でも疲弊するだろうねぇ…」


「だよね。そんなだから、同窓会に2人そろって来るとは考えにくいような気がするよ」


…たしかにそうかもしれない。



「瀬川くん、月に1〜2回はこっちに帰ってきてるみたいだったけど。そのときは紀子がいる家に帰ってるんじゃないの?」


「う〜ん、どうだろう。もう旦那も瀬川くんとほとんど関わりが無いし分からないなぁ。
………ーーっていうかミライ、瀬川くんのこと気になりすぎじゃない?(笑)」



いやいやいや…と慌てて紅茶を口にする。



「そうじゃないけど…仲良かったしさ。
みんなコウヘイ君のことでからかってくるけど、あれは憧れだし。私は瀬川くんの今のほうが気になるよ、正直」



優しくクスクス笑いながら、奈美は最後のピザを食べる。



「なんだか分かるかも。私もミノルと会えるの、ちょっと楽しみだし」


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